セルフケアのトレーニング(歯磨き名人育成プログラム)
定期的に歯科検診に通っていれば、ご自宅でのセルフケアはさぼっても大丈夫だと思っていませんか?
虫歯・歯周病にならないために最も重要なことは毎日ご自身で行うセルフケアです。歯科医院でのプロフェッショナルケアはあくまでセルフケアを補うものだと考えております。
当院では、患者さまに生涯健康な歯で豊かな生活を送っていただくために計5回のセルフケアトレーニング「歯磨き名人育成プログラム」を実施しています。
予防専門の歯科衛生士が、カウンセリングを行います。これまでの虫歯の経緯、生活習慣、食習慣、ブラッシングについてお話を伺います。
口腔内の目に見える部分・見えない部分の状況を把握するために口内写真撮影やレントゲン検査などを行います。
1回目の歯周病検査を行います。歯周病の進行状態を評価するために必要な検査で、歯周ポケットの深さや歯茎からの出血の有無、歯がぐらついていないかなどを確認します。
検査結果をご説明して、担当衛生士が歯磨き指導を行います。患者さまの磨き方をしっかりとチェックし、一人ひとりに合った歯みがき指導を行っていきます。1回目では「前歯の外側」の磨き方、「歯ブラシの持ち方と当て方」について詳しくご説明します。分からないことや疑問があればお気軽にご相談下さい。
患者さま一人ひとりで異なる虫歯や歯周病のリスクを把握するために唾液検査を行います。※唾液検査を行う日は、来院時間2時間前から飲食や歯みがきは控えてください。
位相差顕微鏡で、実際にご自身の口腔内にいるプラーク(歯垢)を確認していただきます。日々の歯磨きで、このプラークの量を減らしていきましょう。
前回の指導でどれだけ歯磨きが上達したかチェックします。その結果を踏まえて、2回目では「奥歯の外側」の磨き方について詳しくご説明します。
前回行った唾液検査の結果をご説明します。唾液検査により唾液の量・質・菌の数が分かり、虫歯になりやすい口腔環境かどうかを判断することができます。
歯みがきで取れなかったプラークや歯石は歯科衛生士が専用の機械と器具を使って除去します。ザラザラした歯石は細菌の温床となってしまいます。歯をツルツルにすることで細菌の付着を減らします。
前回の歯磨き指導がきちんと行われているか改めて確認し、次の指導を行います。3回目は「前歯の裏側」の磨き方について詳しくご説明します。歯磨き名人まであと少し頑張りましょう。
前回同様、歯みがきで取り切れないプラークや歯石を専用の機械と器具を使って歯科衛生士が除去します。
ホームケアがしっかり行われているか口腔内を確認し、4回目は「奥歯の裏側」の磨き方を覚えて頂きます。
2回目の歯周病検査を行います。歯茎の状態を確認し、症状がどれだけ改善されているかをチェックします。
最後の指導は歯間ブラシの使い方です。歯ブラシで歯の表面を磨いただけでは、歯と歯の間にあるプラークや食べかすは残ってしまいます。歯間ブラシを使い健康な口腔内を維持しましょう。
以上が歯みがき名人育成プログラムです。
ここからは3ヶ月~6ヶ月に一度のメインテナンス期間に入ります。歯石は一度除去しても数ヶ月で付着してしまいます。定期的にクリーニングやブラッシングのチェックを行い、虫歯や歯周病からご自身の歯を守りましょう。